血、汗、そして砂

タイガー・トラモンタナ、それはパンアフリカラリーを制するためのビルド

二人の兄弟が、トライアンフ史上最もエキサイティングなバイクプロジェクトの中心で、「地獄」への旅に乗り出そうとしています。

デビッドとフェリペ・ロペスのどちらか一人が、カスタムメイドのタイガー800 XCである新しいタイガー・トラモンタナに乗ることになっています。制作が始まってから6か月が経つこのマシンは、今年のパンアフリカラリーの焼けつくような暑さと過酷な地形に挑みます。

トラモンタナ・スクランブラーが二年前に受けた高い評価に続き、そこから絞り落したイトコは、世界で最も過酷な砂漠レースの一つにおいて猛烈な競争心を発揮するよう、純粋にラリーで競うためだけに造られたバイクです。

David and Felipe Lopez on the Tiger Tramontana兄弟でありライバル、デビッドとフィリペがバイクの限界をテストする

トライアンフのエンジニア・テストライダーたちは、2,000kmのサハラでの冒険に向けて、誰がライダーになるか、競いながらのトレーニングに集中してきました。 二人とも、厳しいフィットネストレーニングと細心の準備によって、このバイクがモロッココースの40度の熱とパウダーサンドの上を走ることが確実になるよう願っています。

驚異的なサポート

デビッドは、タイガーXCXベースで構築され開発されたタイガー・トラモンタナは、熱心なHinckleyチームによる勤務時間外の「驚異的なサポート」を得ており、社内を流れる情熱の証明となっていると言います。

「私たちは、トライアンフで長年にわたり培ってきたすべてのものをつぎ込み、最も先進的で純粋なバイクを造るという、オリジナルのトラモンタナの精神と哲学を保ってきました。 しかし、この状況は、すべてがより大きなスケールとなっています」彼が言います。

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オリジナルのカスタムスクランブラーと同様に、このトラモンタナバイクは、兄弟の出身であるスペインのピレネー山脈を吹き抜ける北風にちなんで名付けられました。 他のボバーやスクランブラーのコンセプト・バイクにも取り組んだことのあるトライアンフチームにとって、これは新しいものではありません。その時にこの工場ビルドの基礎を形成するに至ったのです。

デビッドは言います。「どちらのプロジェクトも、さまざまな形で大きな成功をおさめました。タイガー・トラモンタナでは、両方の長所・・・革新的なオリジナルのトラモンタナ・プロジェクトの純度と性能、ファクトリー・ボバーとスクランブラーのプロジェクトの新鮮さと美しさ、そして、タイガーのトリプルエンジンの素晴らしいキャラクターと性能を組み合わせています」

Hinckleyの専門家やチームからの骨身を惜しまない援助の結果、デビッドとフェリペは、動力開発の側面だけでなく、競技に必要なフィットネストレーニングに専念することができています。そして彼が言います。「地獄でレースだ!」

パンアフリカは、モロッコ東部のエルフード(Erfoud)からサハラ砂丘を通って、5つの異なるチャレンジングなステージで毎日ループが続きます。 デビッドは、レースは厳しいものとなることは認めていますが、このバイクへのアプローチは、バイク自体の力を確固たるものにします。「これはレーシングバイクであり、距離を走りながらエクストリームな地形と条件で競い合うものです。だから、第一の焦点は常に形ではなく機能です。

Tiger Tramontana

「変更した点は、理由があってのことです。パフォーマンスを向上させるか、重量配分を最適化するか、レースコンディションでの適切な機能性を高めるためでした」デビッドが述べます。

それは大きな挑戦になります。 兄弟のこれまで、ロードレースと耐久レースの経験があります。しかし、大規模ラリーの誘惑である「ライドと冒険を組み合わせた究極のバイク体験」は、一生に一度の経験であり、彼らにとって断るつもりのないものでした。 

オフロードのまったく新しいレベル

フェリペは次のように語っています。「私たちはこれまでの4ヶ月間、2台のタイガー800 XCで、あらゆるタイプの地形を毎週末、平均300kmを走るトレーニングをして、最終的なラリーバイクで使用するコンポーネントの一部をテストしました。 急激に学習曲線が上昇した、特別な経験でした」

二人ともXCのトレーニング能力に喜んでいましたが、オフロード以外のライドには妥協を許さないために変更が不可欠でした。 デビッドは次のように説明します。「タイガーはオフロードでは驚異的ですが、元の構成では、通常のロードライドや、荷物と後部座席付きのツーリングのように、ダートではない一般的な状況で優れた性能を発揮するようにできています。

Tiger Tramontana green design

「タイガー・トラモンタナに加えた変更は、タイガー800のオールラウンド機能を、このタイプの極端なオフロードライドに必要な焦点を絞ったレベルにまで持っていくことです。それでオフロード機能が大幅に強化され、市場のすべてのラリー長距離耐久レースのレーシングバイクに匹敵するものとなりました」

バイクと人の究極の融合

しかし、バイクは方程式の半分に過ぎません。 最大の課題の1つは、パンアフリカンのようなラリーで競争力を持つために必要とされる、心理的な強さです。ライダーの身体的、精神的な存在感も、バイクの能力と同じくらい重要です。「マシンと人の究極の融合であり、常にあらゆる側面を適切にしていなければならないことがわかっています」フェリペが力を込めて言います。

「精神的にも、耐久レースでの経験は集中力を維持するのに役立っていますが、まだまだ難しいです。 これは、このようなラリーで甚大な負担をもたらすライドミスやナビゲーションミスを避けるために重要です」

Tramontana

砂埃を食べる

前方のバイクが起こす埃の中を走るときの危険とロスや乗車姿勢を体験するために、二人は競技イベントに出場しました。また、目の前にいるライダーを盲目的に追いかけてしまう誘惑に抵抗することも学びました。

ラリーのマキシトレイル・カテゴリーの準備には、スペインラリー選手権ラウンドで、1日に450kmのランアウトが行われました。このラリーでは、完全プレップされたラリーバイクや長距離耐久レースバイクたちを相手に、タイガーたちは総合6位でフィニッシュし、クラス優勝を果たしました。

そのイベントの出場者には、ダカールのステージ優勝者や、表彰台に上がったジェラール・ファレスとステファン・スビトコ、さらに10人以上のダカールの常連が含まれていました。

キーモッズ 

「変更した点は、理由があってのことです。パフォーマンスを向上させるか、重量を減らすか、レースコンディションでの適切な機能性を高めるためでした」デビッドが述べます。

バイクのフロントエンドは、新しい計測器(Roadbook、ICO、GPSビーコン)を装備するために変更されました。以下の装備により、デビッドとフェリペは、正しい進路に留まることができます。

  • 軽量ヘッドライト
  • すべての新しいコンポーネントをサポートするよう設計された適応サブフレーム
  • すべてをカバーし保護する別注のスクリーン
  • ボディパネル、サンプガード、シートと後部泥ガードの変更

フェリペは言います。「仕上がりの美しさは疑いようがないですが、形はどの角度をとっても機能性を妥協せず、タイガーのキャラクターと独特のシルエットはしっかりと表現できています。 スタイリングとモデリングの担当者たちは、荒削りだった機能性と頑丈さから本当の美しさを引き出す、素晴らしい仕事をしてくれました」

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ミニマルとは美しさを意味する 

バイクのアーキテクチャを変更してダイナミックに改善するために、大量の一極集中を改善するためのリアエンドの短縮、オフロード状態での乗り心地を向上させるためのより長いサスペンションと、リンケージの修正が行われました。

デビッドが言います。「バイクに搭載するすべてのものが最小限の表現と最大限に集中させた構造であれば、純粋なレーシングバイクの美とバランスは、ほとんど試みることなしに自ずと出現します。 少なくとも私たちにはそう見えます!」

このようなダカール形式のラリーでは、マージンが非常に狭く、ヒューマンエラーが絶え間ない恐怖となります。しかし兄弟と彼らをサポートするチームは、競争力を持ってフィニッシュすることに自信を持っています。デビッドはこう主張します。「私たちが素晴らしいと思うバイクを生み出すために、たくさんの人々が専門知識と情熱を注いできました。 今は私たちがそれを乗りこなすだけですが、その結果が何であれ、これは取り掛かった最初の日から、驚きに満ち溢れた冒険となっています」

Triumph Tiger Tramontana