トライアンフ・ボンネビルでアメリカを、新型スピードマスターでニュージーランドを、2018ストリートスクランブラーでオーストラリアを巡ったヴェロニカ・クワピス。そんな彼女が、世界を旅するライダーに向けて、とっておきのアドバイスを伝授します。
1. 周りの意見に振り回されないで
親切そうな顔で「本気なの?」と問いかける人はたくさんいるでしょうし、あなたを変わり者扱いする人もいるでしょう。でも、家でじっとしているだけでは、ドキドキするような体験は絶対にできません。
2. 不安に押しつぶされないで
21世紀の今、大抵の場所では必要最低限の物が手に入りますし、何か問題があっても携帯電話が通じます。最悪の場合は、飛行機で帰ればいいんです。

ニュージーランドのアイスブルーの湖
3. 不要な荷物を持たないで
ビーチチェアやシャワーや冷蔵庫を持ったライダー達に出会ったことがありますが、アコーディオンを持っていたライダーにはあきれました。どんな荷物を持って行くにしろ、あなたのバイクに負担がかかることを忘れないでください。本当に必要な荷物をリストアップしましょう。
4. 大抵の人は親切です
誰も助けてくれないんじゃないかと思うような場所でも、人々は親切で、喜んで手を貸してくれます。物質的にあまり豊かでない人達が精一杯力になってくれることってよくあるんです。
5. 計画は念入りに
準備時間が足りない場合は、出発の延期も考えましょう。慌てて出発したって、いいことは何もありません。一生に一度の大冒険を控えて、ワクワクするどころか精神的に参ってしまうなんてもったいないことです。
6. 計画通りにいかないこともあります
たとえ完璧な計画を立てたとしても、天候がくずれたり、フェリーに乗り遅れたりして、すべての準備が水の泡になることもあります。
7. 不測の事態に直面したら・・・
真っ青になったり、怒ったりしてはいけません。冒険に身を任せましょう。予想外の出来事のおかげで素敵な出会いがあるかもしれませんし、道に迷ったおかげで風光明媚な場所に行き着くかもしれないと考えましょう。

8. 時間を忘れましょう
イグニッションにキーを差し込んで発進するとき、腕時計はサドルバッグにしまい込みましょう。あくせくした日常とさよならする瞬間です。さあ、思い通りのときを過ごしましょう。
9. 走るなら未体験の道を
知らない世界を見て回りたいですよね?それなら、幹線道路は避けましょう!白や黄色の車線をずっと眺めていたいのなら別ですが、高速道路を走るのはやめましょう。同じ道を二度走るのもやめましょう。世界は広く美しいもので溢れているのに私たちの時間は限られています。同じ道を何度も走るなんて時間の無駄です。ただし、あなたがどうしてもそうしたいのならどうぞ。
10. まずは慣れ親しんだ場所から
まずは故郷を旅してみましょう。故郷を見つめ直すことで、新たな発見と驚きに出会えるでしょう。私はイスラエル、アフリカ、南米を旅しようとしているポーランド人に会ったとき彼らに尋ねたんです。ポーランドのクウォツコ渓谷やビエシュチャディ山地に行ったことがあるかと。彼らの答えは「ない」でした。
11. 困難が降りかかることもあります
困難な事態に直面したときこそ真の冒険の始まりです。鉄砲水で道路が流されたり、前日の吹雪や竜巻で道路が閉鎖されたりすることもあります。すべてが新たなチャレンジです。

12. 慌てないで
300kmも回り道するなんてことになったらイライラするのは当然ですが、そんなときこそ気持ちを落ち着けましょう。何のための回り道なのか、目的地を変更して今日の走行距離を短くできないか、考えてみましょう。
13. やり過ぎは禁物
一日の目標走行距離はほどほどにしましょう。美しい世界をその目でしっかりと楽しみましょう。A地点からB地点に急いで行く必要はありません。長距離レースをしているわけではないのですから。
14. 現地の人を頼りましょう
最高の案内役は現地の人です。店のレジ係やガソリンスタンドの老人にアドバイスを求めることをためらうことはありません。彼らはその土地のことを自宅の庭のようによく知っていますし、どんなガイドブックにも載っていない素敵な道や場所を教えてくれるでしょう。
15. ルート選びは数字で
ルート名に付いている数字が大きいほど、そのルートはスリリング、行き交う人も車もほとんどいないでしょう。ルート8を選ぶよりも、ルート30、ルート89、ルート618、ルート4656を選びましょう。
16. ここまで読んだらあとは旅立つだけ
ロッキングチェアから立ち上がり、手遅れにならないうちに出発しましょう。
ヴェロニカのオーストラリアのロードトリップとニュージーランドツアーも是非お読みください。