ルートガイド:ニューヨーク州

最高のツーリングルート

ニューヨーク州には、まだまだ知られていない素晴しいツーリングルートやロケーションがいくつもあります。ハドソン川や美しい州立公園を臨みながら曲がりくねった道を走りましょう。地元のライダー、シェーン・ヘリックさんに、ニューヨーク市近くのツーリングルートを3つ紹介してもらいます。

ジョージ・ワシントン・ブリッジを渡り、ニューヨーク市マンハッタンを後にすると、人混みが消え、鉄やガラスでできた高層ビルが遠ざかり、鳴り止まない地下鉄の騒音やけたたましいサイレンの音も届かなくなります。目に入ってくるのは、ニュージャージー側のパリセード州間公園道路。両側に樹木が茂るこの道路を通勤の車が行き交います。

パリセード州間公園道路は、マンハッタン島と本土を隔てるハドソン川に沿って南北に走り、ニューヨーク市とその近郊、そして広大な森林地帯まで、ニュージャージー州北部とニューヨーク州南東部を結びます。都会を離れて走ること約40マイル。豊かな森と険しい尾根を抜け、ハドソン峡谷南部でいくつもの湖や滝に出会うこのルートは、ツーリングに最適です。

ベア・マウンテン州立公園からストーム・キング・アートセンターへ

ベア・マウンテンは標高1200フィート。ニューヨーク市に最も近い山であり、マンハッタンのジョージ・ワシントン・ブリッジから約40分の距離。ハドソン・ハイランド地方の人気スポットです。ベア・マウンテンの見所は、その独特の地形と大パノラマです。山の東側に広がるヘシアン湖のほとりからほんの1マイルも進むと、あっという間に標高1000フィートになります。険しい崖をそのままさらに50フィートほど登ると、東の方向に湖とハドソン川を見下ろすことができます。

山頂まで歩くのはちょっと、という人は、パリセード州間公園道路からセブン・レイクス・ドライブに入りましょう。そこからパーキンズ・メモリアル・ドライブに進みます。ベア・マウンテンの南西に広がる森林を縫うように進んでいくと、ジョージア州とメイン州を結ぶアパラチアン・トレイルにぶつかります。アパラチアン・トレイルは踏破することが困難と言われている全長2200マイルの長距離自然歩道。その中で最も歴史ある2つのポイントをバイクで横切ります。

山道を戻り、再びパリセード州間公園道路へ

山頂に着いたら、パーキンズ・メモリアル・タワーに登りましょう。遠く南の方角に、ニューヨークの摩天楼を眺めることができます。 ベア・マウンテンとハドソン川を一望するのなら、山道を下り、パリセード州間公園道路に戻りましょう。パリセード州間公園道路の終点はベア・マウンテン・ブリッジです。1920年代に建設されたスチール製の吊り橋で、パープル・ハート・メモリアル・ブリッジとも呼ばれています。橋を渡るときは横風に気を付けましょう。

ベア・マウンテン州立公園の周辺には、ダンダーバーグ山やウェスト・マウンテンのほか、アイオナ島野鳥保護区、歴史あるベア・マウンテン・インやフォート・モンゴメリーなど見所が多数あり、最初に整備されたのはアメリカ革命の頃、1776年だと言われています。

ストーム・キング

ルート9Wに乗り、ハドソン川に沿ってさらに北へと進みます。ウェストポイントにあるミリタリー・アカデミーを過ぎると、ストーム・キング・マウンテンとストーム・キング州立公園があり、その先のマウンテンビルにはストーム・キング・アートセンターがあります。ストーム・キング・マウンテンはハドソン川に覆い被さるようにそびえています。

ストーム・キング・マウンテンの東側を走るストーム・キング・ハイウェイ(ニューヨーク州道路218号線)は、是非とも走りたいツーリングコース。山腹に近づいたり離れたりしながら、急な斜面をぐねぐねと進む約3マイルの道は、ハドソン川から420フィートの高さまで登ったりもします。スピードとカーブに注意して走行しましょう。展望台や駐車スペースも何箇所かありますので、バイクを停めて景色を楽しむこともできます。この道路の片側はもちろん山ですが、もう一方の側には60センチほどの石の壁があるだけです。この石の壁がガードレール代わりなことを覚えておいてください。

実に美しく穏やかで現実離れした場所

川を見渡す360度の絶景は圧倒的です。対岸にせり出して見えるブレイクネック・リッジは、ストーム・キングに向かってあいさつしているかのようです。これら2つの山が「ウィンド・ゲート」と呼ばれる地形を織り成しています(ここでも橋や道路で横風に注意しましょう)。

そこから西へ数マイル行くと、ハドソン峡谷内に約500エーカーという広大な敷地を誇るストーム・キング・アートセンターに到着します。ストーム・キング・アートセンターは、1960年にラルフ・E・オグデン氏が設立した野外彫刻ミュージアム。20世紀を代表する現代美術家の作品が展示されています。ここは、実に美しく穏やかで現実離れした場所です。散策しながら巨大な彫刻を鑑賞しましょう。

ハーリーマン州立公園のセブン・レイクス・ドライブ

ロックランド郡に位置するハーリーマン州立公園は、ニューヨーク州で2番目に大きな州立公園であり、ベア・マウンテン州立公園の南側に隣接しています。広さは4万5千エーカー以上、31の湖があり、至る所でキャンプ、釣り、ボートなどを楽しめるほか、何マイルも続くトレッキングコースもあります。

ハーリーマン州立公園内を走る道といえば、セブン・レイクス・ドライブです。ハドソン峡谷の南側に広がる森林や丘陵地帯を抜けていく約15マイルの素晴らしいツーリングルートです。セブン・レイクスという名の通り、州立公園内の7つの大きな湖のほとりを走るこの道路。ニューヨーク市のほど近くでありながら、手つかずの自然が残る貴重なエリアを抜けていきます。

ハーリーマン州立公園内を南北に走るのがセブン・レイクス・ドライブ。そのセブン・レイクス・ドライブと交差するように走る道路もいくつかあります。そうした道路は、州立公園の東西にある湖や丘や谷の間をジグザグに曲がりながら木々の間を縫うように進んでいきます。そして、再びセブン・レイクス・ドライブに合流します。

視界の良い、なだらかなカーブをゆったりと走りましょう

ここでは、自転車に要注意です。バイクに追い越しさせたり、集団でカーブを横切ったりする自転車乗りに気を付けましょう。夏の間、この地域は特に賑わいますが、木陰や丘の静かな道路を見つけたら、視界の良い、なだらかなカーブをゆったりと走りましょう。

シャワンガンク・マウンテンズからミネワスカ、そしてモホンクへ

シャワンガンク・マウンテンズは、シャワンガンク・リッジとか、単に「ガンク」とも呼ばれ、ニュージャージー州北部からニューヨーク州キャッツキル山地にかけて約50マイルも尾根が連なります。アパラチア山脈の最東端を成すこの尾根には、険しくそびえ立つ崖があちらこちらにあり、ロッククライマーやハイカーが集まる人気スポットとなっています。もしロッククライミングをするのなら、バイクに戻る前にしっかりと体を休めてください。崖に数時間しがみついた後は、クラッチやフロントブレーキを握ることなんてまず不可能ですから。ここの地形は変化に富み、高低差もあるため、豪快に落ちる滝や広大な景色を眺めることができ、山腹の道路では最高のツーリングを楽しめます。

スタート地点としては、南のシャワンガンク・リッジ・フォレストがお勧めです。そこからクラッグスムア、そしてサムズ・ポイントへと進みます(バーキアダー・キル滝は一見の価値ありです)。うねうねと曲がりくねった道に入り、ミネワスカ・ステート保護区の雄大な自然の中を走り抜けましょう。さらに北上してアウォスティング滝を過ぎ、トラップスを通って辿り着くのは有名なモホンク・マウンテン・ハウス。モホンク湖のほとりに佇む優雅な高級リゾートホテルは、映画「シャイニング」のホテルを彷彿とさせます。近くにはスカイトップ・タワーもありますし、さらに北に足を伸ばしてボンティクー・クラッグやテーブル・ロックを訪れてみるのもいいでしょう。

滝、そして奥地のダートロード

この一帯は、尾根を走る道とスイッチバック、そして崖の間や松林の中を抜ける小道ばかりです。このルートを走り終わる頃には、あなたのコーナリングに間違いなく磨きがかかっていることでしょう。でも、シカなどの野生動物が道を横切ることがありますので、最後まで油断は禁物です。泳げる場所や滝の場所、奥地のダートロードの情報なども集めましょう。ただし、ダートロードに挑む場合は、森林保護地域に注意しましょう。

この地域を走ったことがありますか?あなたのお気に入りのルートを fortheride@triumph.co.uk に送信してください。または、ハッシュタグ#ForTheRideRoutesでInstagramに投稿してください