パタゴニア:一週間で巡る秘境の地

トライアンフ・タイガーで世界の果てを目指す

世界屈指の広大な秘境であるパタゴニアは、ライディングの神様がライダーのために用意してくれたかのような最高の場所。一週間であらゆる大自然に出会えます。

遠く地球の裏側にあるパタゴニア。北部には尖った姿の火山や深い渓谷、寒冷地である南部には連なる氷河と山々など、見所が満載のこの地は、冒険心溢れるライダーにとって理想的なツーリングコースです。

パタゴニアは、アンデス山脈と南パタゴニア氷原の影響を受け、独特の地形をしています。トレス・デル・パイネの氷河やフィッツ・ロイ山をはじめとし、最南端のティエラ・デル・フエゴの島々まで、雄大な自然がライダーを迎えてくれます。

西の山々を抜けるアウストラル街道を走れば1200キロ、内陸部を縦断するルート40を走れば5000キロの旅。アンデス山脈を境としてアルゼンチンとチリにまたがる広大な地域を堪能できることでしょう。

興味が湧いてきましたか?それでは、旅のアドバイスをいくつかご紹介しましょう。

道路の状況

未舗装の砂利道が多いものの、タイガーでオフロードを走ることに慣れているライダーなら心配は無用です。不安なら練習しておきましょう。

ルート3は舗装されていて交通量が少ないのですが、ガソリンスタンドが極端に少なく、次のガソリンスタンドまで相当な距離を走行しなければなりません。ガソリンスタンドを見つけたら必ず給油しておきましょう。

最南端への旅

息を呑む絶景だけではもの足りないのであれば、ウシュアイアという町を目指しましょう。「地球上の道路で到達可能な最南端の地まで行ったんだ」と話ができますよ。

ウシュアイアは、広大な氷原、活断層によって露出した巨石の数々、見渡す限りの大草原、そしてターコイズブルーに輝く湖など、旅行パンフレットから抜け出したかのような大自然に出会える町です。

手つかずの自然が残り、人口もさほど多くはありませんが、インフラは十分に整備されていますので、湖畔のキャビンに宿泊したり、地元自慢のローストラムをほおばったり、最上級の赤ワインを味わったりできます。

どうですか、行きたくなってきたでしょう?

ライディングの注意点

道路の状態は概ね良好で、都市部を除き、交通量はまばらです。オフロードの基本スキルをマスターしているライダーであれば、未舗装の砂利道を走ることはさほど大変ではないでしょう。気を付けなければならないのは強烈な横風です。そして、露店で物を売っている人達や野生動物にも注意して走行しましょう。

ダチョウによく似たレアという大型の飛べない鳥、アルパカを小さくしたような見た目をしてすばしっこいビクーニャ、ラマのようなグアナコなどの野生動物がいますが、彼らは交通ルールを守ってはくれませんから。

最適なシーズン

暖かく、天気が安定しているのは12月から3月初旬までですが、1日のうちに四季があるといってもいいくらいにめまぐるしく気温が変わります。

強風が吹き、アンデス山脈からは大雨がもたらされ、うだるように暑いかと思えば、夜は凍えるように寒いといった具合ですので、どんな状況にも耐えられるようなライディングキットが必要です。保温性のあるベースレイヤーと防水性・通気性のあるアウターを着用すれば、変わりやすい天候にも素早く対応できるでしょう。

宿泊場所

キャンプ場が至る所にありますし、どこにだってテントを張ることができますが、ホテルやロッジも充実しています。観光シーズンとなる11月から3月までは人気観光地の宿泊費が高めになりますので、その時期は避けましょう。

パタゴニアへのアクセス

愛車トライアンフをヨーロッパから船便で送ると約6週間、片道800ポンドかかりますが、船便が一番お勧めの方法です。航空便だとコストが倍になります。でも、アメリカ在住のライダーなら、コストを気にしてパタゴニアに行かないなんて手はありません。

タイガー800XCを納得のレンタル価格で貸し出してくれるレンタル会社も増えていますので、レンタルを検討するのもいいでしょう。

必需品

パスポート:有効期限が入国日から6ヶ月以上先の日付であること

運転免許証と国際運転許可証

車検証等

保険証:海外では日本の保険証は使用できません

ドル:チリペソやアルゼンチンペソに両替しやすいのは米ドルです

スペイン語を少し覚えましょう:簡単な言葉を覚えておくだけでも役立ちます

観光スポット

アウストラル街道:世界中のアドベンチャーライダーの憧れの道。鬱蒼とした熱帯雨林を抜け、フィヨルドの海岸沿いを走ります。雪に覆われた山々や今にも崩れそうな氷河、広大な平原、氷河からうねうねと流れ出す川、緑豊かな谷などが目を楽しませてくれます。

アウストラル街道の建設が始まったのは1970年代。当時、チリの事実上の大統領であったアウグスト・ピノチェトの命によるものでした。

トレス・デル・パイネ国立公園:希少な野生生物の保護区となっている世界屈指の国立公園です。

ティエラ・デル・フエゴ国立公園内のラパタイア湾:道路で行ける世界最南端の地です。ワンポイントアドバイス:景色を眺めるならエスタンシア・ハーバートンがお勧めです。

ルート40:世界屈指の全長を誇り、無人の荒野がひたすら続く道。ボリビアとの国境から始まり、アンデス山脈に沿ってパタゴニア中部を走り、氷河を抜け、プエルト・ナタレスに入り、南米最南端へと続きます。

海洋生物: バルデス半島はペンギンやオタリアの生息地であり、ホエールウォッチングも楽しめます。

ペリト・モレノ氷河:世界遺産に登録されているロス・グラシアレス国立公園にある氷河。地球温暖化の影響で後退する氷河が多い中、後退していない氷河として知られています。